HOME > INTERVIEW

いまエンジニアが身につけるべきスキルとは?AWS 荒木氏がグローバル視点で語る技術的潮流

update : 2020.06.23
text : subaru nakazono

「エンジニアは今後、どのようなスキルを身につけるべきか」
「グローバルで戦えるエンジニア組織をつくるには何が必要か」

こうした問いに対する答えを、多くの人々が模索し続けています。技術やビジネスの変化が激しい現代では、既存の常識が通用しない局面がたびたび訪れるもの。では、これまで自己研鑽を続け、グローバルに活躍してきた人々は、この技術的潮流に対してどのような“解”を示すのでしょうか。

アマゾン ウェブ サービス ジャパン株式会社の荒木靖宏氏は、これまでソリューションアーキテクトとして国内外のさまざまな企業の成長をサポートしてきた人物です。また、自身もDebianの開発に携わり敏腕のエンジニアとして名をはせてきました。そうした経験のなかで「今後、テック企業やエンジニアに求められる要素は何か」の感覚を培ってきたのです。

国内外のエンジニアにおける、役割の変化や身につけるべきスキル、これからのエンジニア組織のあり方などについて荒木氏に伺いました。

小アマゾン ウェブ サービス ジャパン株式会社 技術統括本部 シニアマネージャ
荒木靖宏


Linux開発者、ISPでのサービス開発、ASP開発運用を経て、モバイル&センサネットワーク研究で博士号取得。AWS利用企業でのアーキテクトを経て、2011年からAWSのソリューションアーキテクト。お客さまと一緒にシステムを設計し、ビジネスを成功に導くのがミッション。

集中と分散が同時に起きている時代

−荒木さんはこれまでの経験のなかで、さまざまな技術的潮流の変化を目の当たりにされてきたと思います。現代はどのようなトレンドの時代だと考えられますか?

一言で言えば、集中と分散が同時に起きている時代だと考えています。2006年にサン・マイクロシステムズのCTOであったグレッグ・パパドポラス氏が「世界にコンピューターは五つあれば足りる(The World Needs Only Five Computers)」という趣旨のブログを書いたことをご存じでしょうか。

まだ各企業が自社でサーバーを持つことが常識だった時代に、彼は「世界中の人々は、特定の箇所にある巨大なコンピューター(群)をネットワーク経由で利用することが当たり前になる」と予言したのです。ちょうどその年に、私たちが提供しているアマゾン ウェブ サービス(以下、AWS)は誕生しました。

さらに同年の8月、当時グーグルのCEOであったエリック・シュミット氏が、カリフォルニアで開かれた「サーチエンジン戦略会議」のなかで「クラウド」という言葉を提唱し、クラウドコンピューティングの概念が普及します。これらの出来事は、サーバーを中央集権的に扱う時代の幕開けを象徴していました。

−集中と分散のうち、前者である“集中”が生まれたわけですね。では、後者の“分散”はどのように生まれたのでしょうか?

2007年に初代のiPhoneが登場しました。2006年までの潮流とは一転して、誰しもが手のひらにコンピューターを持っている時代になり、エッジコンピューティングという概念が生まれました。つまり集中と分散が同時に起こったのです。

それから10年以上がたち、クラウドコンピューティングとエッジコンピューティングの知識やノウハウは徐々に蓄積されてきました。これらの両方を使いこなせなければ、テック企業はグローバルで戦えない時代になってきています。

続きは会員登録後にINTERVIEWよりご覧いただけます

Others